イラン大統領選、ロハニ氏が勝利宣言 対外路線の変化に期待
テヘラン(CNN) アフマディネジャド大統領の任期満了に伴うイラン大統領選で、中道派のロハニ元最高安全保障委員会事務局長が16日、勝利を宣言した。欧米諸国から、核開発問題などをめぐる対外路線の変化を望む声が寄せられている。
当局の発表によると、ロハニ氏は得票率50.7%に相当する約1860万票を獲得し、2位の保守派ガリバフ・テヘラン市長(約610万票)、3位の同ジャリリ最高安全保障委員会事務局長(約420万票)を大きく引き離した。投票率は73%近くに達した。
首都テヘラン市内の広場には支持者らが繰り出し、車のクラクションを鳴らしたりVサインを掲げたりして勝利を祝った。
ロハニ氏は選挙戦で、個人の自由尊重や経済改善、国際社会との緊張緩和を公約に掲げてきた。最高指導者ハメネイ師を頂点とする体制を維持したまま改革を推進する姿勢を示し、保守派と改革派の双方から幅広い支持を集めた。ロハニ氏は、政府系ファルス通信を通し、「賢明さと穏健姿勢の勝利だ」と宣言した。
英外務省はただちに「イランがこの機会に路線を変更し、核問題に関する国際社会の懸念に対応することを望む」と表明した。オバマ米政権も同様の声明を出した。
国連の潘基文(パンギムン)事務総長はロハニ氏の当選を祝い、イランが地域や国際社会で建設的な役割を果たすことを期待すると述べた。