イラン次期大統領、米と対話の用意 「核の権利尊重を」
(CNN) イランの次期大統領に選ばれた中道派のロハニ元最高安全保障委員会事務局長は17日、当選後初の記者会見に臨み、長年外交関係のなかった米国との対話に前向きな姿勢を表明した。ただしイランの核開発に関する権利を米国が認めることを条件としている。
会見でロハニ師は、国際社会による制裁を招いてきたウラン濃縮活動について、中止するつもりはないと言明。米国との対話の前提として、まず米国がイランの内政問題に介入しないと確約し、「一方的ないじめ政策」をやめなければならないと述べた。
その上で、「両国がもっと未来のことを考え、過去の問題について解決策を見いだし是正していく必要がある」「イランの国家としての権利は、核の権利を含めて尊重されなければならない」と語っている。
さらに、イランの核開発は合法的に行われていると強調。しかし核開発の透明性を高めるための具体的な方策については明言しなかった。
会見の冒頭では、次期政権の最優先課題として経済再建および国内外との対話促進を挙げ、「経済再建のために行動し、道徳心および世界との建設的な関係を復活させる」という目標を打ち出した。
米政府はロハニ師の当選を受け、「イランの核開発計画に対する国際社会の懸念に対応するため、外交的解決を目指して引き続きイランとの直接交渉に臨む用意がある」と表明している。