ビンラディン容疑者巡り報告書、潜伏生活の全容明らかに
アボタバードではある時、邸宅に住み込んでいた女性がテレビに映った同容疑者の顔に気付いて夫に指摘した。協力者だった夫はあわてて、邸宅内のすべての女性たちにテレビの視聴禁止を言い渡したという。
アボタバードはパキスタン有数の軍基地があることで知られる。その街で何年間も、ビンラディン容疑者らは潜伏を続けていた。
米特殊部隊は同容疑者の殺害作戦で約3時間、パキスタン国内に入っていたが、軍はこれも察知できなかった。報告書は、同国の情報機関と軍、政府のあらゆる層における「独善と無知、怠慢、無能、無責任」の結果だと、厳しく批判している。
一方パキスタン側は、この殺害作戦は主権侵害であり、いわば戦争行為だとしている。