エジプト軍、憲法宣言を発表 11月に国民投票か
カイロ(CNN) 大統領を解任して実権を握ったエジプト軍は9日、国営テレビを通じ、「憲法宣言が発令され、移行に向けた道筋がはっきりした。これで国民は安心できる」とする声明を流した。
発表によると、暫定首相にはリベラル派のエコノミスト、ハゼム・ベブラウィ元財務相、暫定副大統領にはムハンマド・エルバラダイ前国際原子力機関(IAEA)事務局長が就任する。
声明ではまた、「公共物あるいは国家の安定を破壊することは容認しない」とも強調した。前日にはムルシ氏の大統領解任を巡ってムスリム同胞団と軍が衝突し、51人が死亡している。
首都カイロのモスク前には数千人が集まって抗議デモを展開。ムスリム同胞団幹部は9日、暫定大統領の権限は認めないと述べ、ムルシ氏が復権するまで交渉にも応じない姿勢を示した。
国営メディアは、マンスール暫定大統領が自らに限定的な立法権を付与する内容の憲法宣言を出し、議会選と大統領選の日程を発表したと伝えた。報道によれば、11月に憲法の是非を問う国民投票を実施し、次いで12月に議会選を、来年2月に大統領選を実施するという。
ただ、暫定大統領からこの宣言についての正式発表はなく、国営メディアの報道が正確かどうかは確認できていない。