イラクで刑務所2カ所襲撃、アルカイダ幹部ら500人脱獄か
(CNN) イラクの首都バグダッド近郊で刑務所2カ所が襲撃される事件があり、国際テロ組織アルカイダ系の武装勢力が23日に犯行を認める声明を出した。襲撃された刑務所からは、アルカイダ系の幹部数人を含む500人以上が脱走したという。
当局によると、迫撃弾やロケット弾、機関銃などで武装した集団が21日から22日にかけて、バグダッド西部にあるアブグレイブ刑務所など2カ所を襲撃した。刑務所内でも暴動が起きて建物が放火され、収容者が集団脱獄したという。
イラク司法省によると、この襲撃で収容者少なくとも21人と看守8人が死亡、39人が負傷した。同国議員は、500人以上が脱獄したと話している。
この襲撃について、「イラク・レバントのイスラム国」を名乗る集団がイスラム過激派のウェブサイトに掲載した声明で犯行を認め、「500人以上の聖戦士」を解放したと公言した。
国営テレビはマリキ首相の話として、アブグレイブ刑務所では看守が武装勢力に加担し、刑務所の入り口を開けたと報じた。脱獄者は多数が拘束されたとしている。
この事件とは別に、23日はバグダッドや北部のモスルで爆発や銃撃が相次ぎ、少なくとも16人が死亡、多数の負傷者が出ている。
モスルでは22日も自爆テロで兵士や民間人16人が死亡したほか、モスク付近の路上に仕掛けられた爆弾が爆発して4人が死亡した。