ムシャラフ前大統領、ブット氏暗殺事件で起訴へ パキスタン
イスラマバード(CNN) パキスタンの対テロ法廷が、2007年のブット元首相暗殺事件に関連した罪で、ムシャラフ前大統領を起訴する方針を示していることが分かった。ムシャラフ氏の弁護士が30日、明らかにした。
ブット氏は亡命先から帰国した直後の07年12月に暗殺された。首謀者は反政府勢力パキスタン・タリバーン運動のメスード元司令官だったとされる。
同弁護士によると、ムシャラフ氏は当時の大統領として、ブット氏への警護を怠った罪に問われている。検察は、ブット氏が身の危険を感じて個人的な警護要員をつけてほしいと要請したにもかかわらず、同氏に対して政治的な脅威を感じていたムシャラフ氏がこれを却下したと主張する。
ムシャラフ氏側は、検察側の裏に政治的な意図があると反論している。同氏は8月6日に起訴される見通しだが、法廷で無罪を主張する構えだ。
ムシャラフ氏は08年に大統領を辞任した後、国外へ出て事実上の亡命生活を送った。今年に入り政界復帰を目指して帰国したが、在任中の複数の事件で刑事責任を問われ、4月以降自宅軟禁状態に置かれている。