イスラエル軍がパレスチナ難民キャンプで発砲、死者も
エルサレム(CNN) イスラエルの治安部隊が26日、ヨルダン川西岸の難民キャンプでパレスチナ人に向けて発砲し、3人が死亡した。パレスチナのメディアが伝えた。
イスラエル国防軍も、発砲により2人が死亡したことを確認した。パレスチナ人が暴徒化して人命が危険にさらされたため、自衛措置として発砲したと説明している。
国防軍によれば、治安要員がこの日未明、ラマラ南東部でテロ容疑者を拘束したところ、パレスチナ人数百人が暴徒と化して石を投げてきたため、治安要員の人命が脅かされる事態になった。応援を求められた国防軍は、最後の手段に訴える必要があると判断したという。
国防軍報道官は「治安部隊の人数を大幅に上回るこのような暴徒に対しては、自衛のため実射に出るほかに選択肢がなかった」と話している。
一方、パレスチナの当局者や目撃者によれば、パレスチナ人が屋根の上から石を投げたのは、イスラエル軍が容疑者拘束の過程でキャンプを急襲したことを受けたものだという。
パレスチナの議員は、イスラエルの特殊部隊が難民キャンプの住民を襲撃し、大人数で組織する後続の部隊が散発的な銃撃を行ったと語った。イスラエル軍は民家を襲撃して家の中にいたパレスチナ人を負傷させ、負傷者の手当てをしようとする救急要員を妨害したために、3人目の命が奪われたとしている。
イスラエル軍が拘束した2人のうちの1人は、2011年にイスラエル兵1人と引き換えに解放された約1000人の中の1人だったという。