インド集団レイプ殺害事件、元少年の被告に3年の刑
ニューデリー(CNN) インドの首都ニューデリーで昨年12月に女子学生(当時23)がバス車内で強姦され死亡した事件で、裁判所は8月31日、殺人罪などで起訴されている男5人のうち、当時未成年だった被告に刑期3年の有罪判決を言い渡した。遺族らは「刑が軽すぎる」と抗議している。
同事件の裁判で判決が下されたのは初めて。犯行当時17歳だった被告の裁判は少年裁判所で行われた。殺人と強姦、窃盗で有罪となり、少年法に基づく最高刑として、3年間の矯正施設入所を言い渡された。
裁判所前に集まった人々は「成人として裁けば死刑になったはず」と抗議した。死亡した女子学生の母親は記者団に「被告を絞首刑にしてほしい」「こんな判決ではほかの若者を同様の行為に走らせることになる」と訴えた。遺族は上訴の構えを示している。
女子学生は昨年12月16日、友人の男性とともに乗ったバスの車内で襲われ、強姦された末に路上へ放り出された。重傷を負ってシンガポールの病院へ運ばれたが2週間後に死亡した。インドではこれをきっかけに女性への性的暴行が社会問題化したが、その後も各地で外国人女性や4~5歳の女児らが被害に遭う事件が相次いでいる。