インド集団レイプ殺害事件、4人に有罪
ニューデリー(CNN) インドの首都ニューデリーで昨年12月に女子学生(当時23)がバス車内で強姦され死亡した事件で、裁判所は10日、殺人罪などで起訴されていた男4人に有罪の判決を下した。
量刑の言い渡しは11日に予定されている。
女子学生の両親は目に涙を浮かべて判決を聞いた。父親は9日に放送されたテレビ番組でのインタビューで、4人を絞首刑にすべきと主張していた。
被告はそれぞれ殺人、強姦、誘拐の罪に問われていた。裁判では全員が無実を主張したが、すべての罪状で有罪となった。被告側の弁護士は10日、4人が上訴するとの見通しを示した。
同事件で起訴された被告6人のうち、主犯格の1人は3月に獄中で首をつって死んでいるのが見つかった。当局は自殺と発表したが、遺族は被告が殺害されたと主張した。
また、犯行当時17歳だった被告1人は少年裁判所ですでに有罪判決を受け、3年間の矯正施設入所を言い渡されている。
インド政府の統計によると、同国では22分間に1件のペースで強姦事件が発生している。
ニューデリーの事件をきっかけに女性への性的暴行が社会問題化し、政府や警察の対応に抗議するデモが続発した。性犯罪を厳罰化し、再犯者には死刑を適用する刑法改正が承認される一方で、現状は変わらないとの悲観的な見方も広がっている。