国軍兵士がモールから商品略奪か、襲撃対応中の映像流出 ケニア
ナイロビ(CNN) ケニアの首都ナイロビで先月起きたショッピングモール襲撃事件で、制圧作戦に送り込まれた軍兵士らが店舗から商品などを略奪した現場とされる映像が流出し、関係者らの怒りを買っている。
デパートの防犯カメラで撮影された映像を、警察が23日までに公開した。兵士が部隊から離れて店頭の品物を手に取る様子や、両替所に入って室内を探し回り、ポケットに何かを入れながら出てくる様子が映っている。
デパート経営者はCNNに「略奪があったと断言することはできない。買い物袋を持って出てくる兵士の映像も見たが、中に何が入っていたのかは分からない」と話した。店内には当時、総額約16億円相当の在庫があったとされるが、事件で焼失したため確認は不可能だ。ただ、焼け残った複数のレジはこじ開けられた形跡があり、中に現金は残っていなかった。現時点で軍からの説明はないという。
作戦中の略奪疑惑については、ケニア国防省が先週、「一部兵士に職務上の規定に反した行動があったとの情報が国民の間で広がっている」との認識を示し、真相究明を約束していた。ルト副大統領はCNNに、ケニヤッタ大統領が調査を開始したと語り、作戦中に職務を逸脱した者は処罰すると強調した。