ボスニアの集団墓地から数百の遺体
(CNN) 20年前、旧ユーゴスラビア連邦解体後に起こったボスニア・ヘルツェゴビナ紛争で命を落とした数百人の遺体が入った集団墓地がボスニアで発見された。
ボスニア・ヘルツェゴビナの検察当局によると、発見された遺体は1992年夏に殺害された同国北部プリエドルとその周辺出身のボシュニャク人とクロアチア人と見られるという。現場はプリエドル地区のトマシカという場所で、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争以来、同国で発見された集団墓地の中で最大だという。
10月31日までに、完全な遺体231体と112人の体の一部が掘り出されたが、検察当局によると、その数は時間の経過とともに増えているという。また30点以上の私物も見つかっている。
遺体の発掘は9月上旬に始まり、10メートルの深さまで進んでいる。作業は来週まで続く見込みだ。遺体は身元調査機関に送られ、法医学的分析や身元の確認が行われるという。
国際行方不明者委員会(ICMP)によると、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の最中に行方不明になった人のうち、これまでに2万2000人の所在が判明したが、全体の約3割に当たる約9000人の行方が依然として不明だという。