サハラ砂漠に92人の遺体、車故障で立ち往生
(CNN) 西アフリカのニジェールから隣国アルジェリアを目指していたトラックが故障のためサハラ砂漠で立ち往生し、乗っていた92人が遺体で見つかった。同国の治安当局が31日に明らかにした。犠牲者の大部分は女性と子どもだった。
非政府組織(NGO)は当初、死者の数を87人としていた。犠牲者は砂漠から脱出できず、渇きのために死亡したとみられ、遺体の多くは激しく損傷していた。
死亡したのはニジェールでの極端な貧困から逃れ、アルジェリアへ脱出しようとしていた人たちだった。
ニジェールの人口は1600万人。世界銀行によると、世界の中でも特に人口増大が著しい国だが、政情不安や自然災害が続いて干ばつや洪水、バッタの大量繁殖などによって慢性的な食料不足に見舞われ、貧困率が世界で最も高い国の一つでもある。
1人当たりの年間所得はわずか360ドル(約3万5000円)、成人の識字率は30%未満。平均余命は57.5歳にとどまる。