ヒズボラ司令官が射殺、イスラエルは関与否定 レバノン
(CNN) レバノンの治安当局者は4日、イスラム教シーア派組織ヒズボラの幹部が同日未明、ベイルートにある自宅近くで射殺されたと報告した。
ヒズボラは声明で、ハッサン・ラキース司令官がベイルート南部のハダス地区にある自宅へ帰宅途中に「暗殺」されたとし、イスラエルによる犯行と主張した。イスラエル外務省報道官は関与を否定した。
イスラム教スンニ派の組織が同日、短文投稿サイト「ツイッター」上で犯行を認めた。「自由スンニ・バールベック旅団」と名乗る、これまで知られていない組織となっている。「今回の殺害は浄化を目指す偉大な闘争の始まりに過ぎない」と宣言し、スンニ派を迫害などしているとしてヒズボラを非難した。
この犯行声明の真偽は不明となっている。
レバノンの治安当局筋によると、ラキース司令官は頭部や胸を計4発撃たれた。襲撃犯は2~3人で、凶器は消音装置が付いた短銃とみている。
ヒズボラによると、司令官は同組織の創設メンバーの1人。装備品調達の責任者との見方がある。軍事部門も擁するヒズボラはレバノンで無視出来ない政治的影響力を持ち、イスラエルと武装衝突したこともある。シーア派が多数派のイランからの支援も受け、シリア内戦ではアサド政権に肩入れしている。