中国の一人っ子政策、来年初めから緩和へ
香港(CNN) 中国が発表した一人っ子政策の緩和が、来年の早い時期から発効する見通しとなった。緩和の方針は先月発表されていた。
国営新華社通信によると、国務院(内閣に相当)が家族計画政策の調整、改善に関する法案を全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会に提出した。
一人っ子政策ではこれまで、都市部に住む夫婦は両方が一人っ子の場合を除いて2人以上の子どもを持つことが認められていなかった。緩和後は夫婦のどちらかが一人っ子ならば、2人目の子どもを産めることになる。
家族計画当局者によると、緩和策は一部の地域では来年第1四半期から発効する。
一人っ子政策は人口抑制に効果があるとされる一方、強制的な人工妊娠中絶や高額の罰金などの問題が指摘されてきた。高齢の親を子どもが支える伝統への影響や、労働人口の減少による経済への打撃も懸念されていた。
家族計画当局の責任者は23日、緩和策によって食料供給や教育、医療、雇用などに深刻な影響が及ぶことはないとの見方を示した。
新華社通信によると、中国の食料政策や公的サービス制度は国内の人口が2020年に14億3000人、33年には15億人まで増加するとの見通しに基づいている。同責任者によれば、一人っ子政策を緩和しても、15年の時点で人口が13億8000万人を超えることはないとみられる。