ムシャラフ元大統領、裁判直前に体調不良訴え入院
(CNN) パキスタンのムシャラフ元大統領(70)が2日、裁判所に向かう途中で体調不良を訴え、病院に搬送された。ムシャラフ氏の弁護士が明らかにした。
弁護士によると、ムシャラフ氏は医師の指示で病院に運ばれたという。これにより、ムシャラフ氏の裁判は6日まで延期された。
ムシャラフ氏が所属する全パキスタン・ムスリム連盟(APML)を率いるアシヤ・イシャク氏によると、ムシャラフ氏は1日夕方から胸に圧迫感を感じ、容体は芳しくないという。
またムシャラフ氏は治療のためドバイに向かうのかとの質問に対し、イシャク氏は「ムシャラフ氏はパキスタンから出ることはない」とし、さらに「ムシャラフ氏の3本の動脈が閉塞しており、現在、動脈造影検査を行っていると聞いている」と付け加えた。
ムシャラフ氏は国家反逆罪に問われており、有罪となれば無期懲役か死刑判決が下る可能性もある。検察側は、ムシャラフ氏が軍のトップと大統領職を兼務していた2007年にパキスタン全土に非常事態を宣言し、事実上の戒厳令を敷いたのは憲法違反だと主張している。
ムシャラフ氏は1999年から2008年まで大統領として国を統治し、2008年に大統領辞任後、ロンドンやドバイで亡命生活を送っていた。昨年、総選挙に出馬するためにパキスタンに帰国したが、在任中の行為について複数の訴訟を起こされ、政界復帰の計画は頓挫した。