イスラエルのシャロン元首相の容体が悪化
エルサレム(CNN) 2006年に脳出血で倒れ、約8年間植物状態が続いているイスラエルのアリエル・シャロン元首相(85)の容体が悪化していることが1日、入院先の病院関係者の話から明らかになった。
シャロン氏が入院するシェバ医療センターの広報担当者は、シャロン氏の容体が「ここ数日間に」悪化したと述べた。また国営ラジオを含むイスラエルのメディアも、「情報筋」の話として、シャロン元首相は重度の腎障害を患っており、危機的状態にあると伝えた。
シャロン氏は2006年1月に脳卒中で倒れ、入院した。医師団はシャロン氏に麻酔をかけ、人工呼吸器を装着。以後、シャロン氏は昏睡状態が続いている。地元メディアによると、シャロン氏の親族は4日に、シャロン氏の入院8年目を節に、入院先のシェバ医療センターに集まる予定だったという。
2006年1月、シャロン氏の発病直後に副首相だったエフード・オルメルト氏が首相代行に就任した。シャロン氏は翌2月に大腸を50センチほど切除し、4月にイスラエルの内閣は、シャロン氏が永久に再起不能であると宣言した。
シャロン氏が意識不明の間、容体は一進一退が続いた。2013年1月、シャロン氏の治療に当たっている医師団は、シャロン氏に家族の写真を見せたり、息子の声を聞かせたところ、脳の特定部位が明るくなり、脳の活動が示されたことを明らかにした。