金第1書記が新年の辞、「張氏粛清で結束が強固に」 北朝鮮
(CNN) 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が1日、張成沢(チャンソンテク)前国防委員会副委員長の粛清について触れ、(粛清によって)国内の団結がより強固になったと粛清の成果を強調した。
金第1書記が張成沢氏の粛清について公式にコメントしたのは今回が初めて。党幹部の粛清・処刑は、金第1書記の父、故金正日(キムジョンイル)総書記や、祖父の故金日成(キムイルソン)主席の時代にも行われていたと見られるが、今回のように大々的に発表 するのは極めて異例だ。
金第1書記は「新年の辞」の中で、「昨年は強盛国家建設に懸命に取り組む中で、(朝鮮労働)党内に潜む派閥主義者らの排除という断固とした措置を取った」と述べた。
また「わが党が絶好のタイミングで党に逆らう反革命的な派閥主義者らを発見・粛清したことにより、党員はさらに結束し、われわれの団結は最大限まで強固になった」と語った。
張成沢氏は、2011年12月に金第1書記が軍最高司令官に就任した際に重要な役割を果たしたと見られ、最近まで北朝鮮のナンバー2とされてきたが、金第1書記は先月、張氏が国家転覆を試みたとして処刑した。
また米韓との緊張関係にも触れ、「朝鮮半島で再び戦争が起きれば、核による大惨事を招く。そうなれば米国の決して安全ではない」と警告。しかしその一方で、「北朝鮮と韓国の関係改善に向けた好ましい環境を作る必要がある」と述べ、韓国との関係改善に意欲を 見せた。