カイロで爆発事件4件、6人死亡 警察標的か
(CNN) 政情不安が続くエジプトの内務省などによると、首都カイロ内外で24日、警察本部などが狙われる爆発事件が計4回発生、少なくとも6人が死亡、多数が負傷した。
犯行声明は出ていない。ムルシ前大統領の出身母体であるイスラム組織ムスリム同胞団は事件を非難し、関与を否定した。
最初の爆発は警察本部周辺で発生。車爆弾による攻撃とみられる。内務省の報道担当者によると、警察本部前に詰める警備員が突入してくる車に発砲した後、爆発した。爆風で8階建ての本部ビルの1、2階が崩壊、3階も損壊した。
国営のマスリヤTVによると、少なくとも4人が死亡、51人が負傷した。カイロ中心部で近年起きた爆弾事件では最悪規模との見方もある。
この後、2カ所の警察署近くでも爆発事件が発生し1人が死亡。さらにカイロ近くのギザ地区の映画館周辺でも爆発が起き、1人が死亡、7人が負傷した。ギザの治安責任者によると、警察署近くを走行していた警察車両に小型爆弾が投げ込まれたという。
エジプトでは、軍が昨年、ムルシ前大統領を事実上のクーデターで追放した後、軍主導の暫定政権とムスリム同胞団などのにらみ合いが続き死傷者も出ている。今月には暫定政権が作成した改正憲法案の是非を問う国民投票が実施され、圧倒的な支持で承認されていた。新たな憲法では軍権限の強化などが盛り込まれた。