エジプト、記者ら20人を訴追 国際社会から非難の声
(CNN) カタールの衛星テレビ局アルジャジーラの記者や職員を含む20人をエジプト当局が刑事訴追したとされる問題で、アルジャジーラは5日、訴追された人々の身元が記載された警察の捜査書類が公開されたことを明らかにした。
欧米諸国や人権団体、報道関係者からは人権や報道の自由の侵害に当たるとして、エジプト当局に対し釈放を求める声が上がっている。
エジプトの国営メディアの報道によれば、当局は1月末、アルジャジーラの職員をふくむ20人について、テロ組織との共謀や、「国際社会にエジプトが内戦状態にあると信じさせるため虚偽の情報やうわさを放送した」といった罪で訴追した。
アルジャジーラの声明によれば、訴追された職員のうちオーストラリア人1人とエジプト人2人が、テロ組織に指定されたムスリム同胞団の関係者と違法な会合を持った容疑で昨年12月29日から身柄を拘束されている。
アルジャジーラ英語版のアンステイ主幹は、容疑について「不当で受け入れがたい」として起訴を取り下げるよう求めた。
アルジャジーラによれば、訴追されたスタッフには、英国人ジャーナリスト2人とカタール・ドーハで働くエジプト人プロデューサーや技術スタッフも含まれるという。だが同社とは関係のないオランダ人ジャーナリストをはじめ、訴追された20人のうち半数以上は同社の職員ではないという。