シリア政権軍、臨時学校に「たる爆弾」攻撃 少年多数が死亡
(CNN) 反体制派の代表組織「シリア国民連合」は5日、同国北部のアレッポ市にあるモスク(イスラム教寺院)に政府軍が4日、「たる爆弾」の攻撃を行い、少なくとも少年15人が殺害されたと報告した。
モスクは学校の代用場所として使われていたという。たる爆弾は、ドラム缶などに爆薬やくぎ、金属片を詰めた兵器で殺傷力が高いことからその使用が国際社会で問題となっている。
北部の拠点都市として戦略性が高いアレッポはシリア内戦で激戦の地となっている。同市にたる爆弾が投下されたのは2日間で2度目。ケリー米国務長官は連日のたる爆弾攻撃を受け、アサド政権は国際社会に真の姿を見せ付けていると非難する声明を発表した。
英国に拠点がある反体制派「シリア人権監視機構」は3日の同爆弾攻撃では26人が死亡したと報告。週末にかけての同様の攻撃では計126が殺害されたと述べた。
4日のモスクへの攻撃では、腕を振り上げ、アサド大統領を呪(のろ)う地元住民の様子を収めたビデオ画像がインターネット上に流れた。国民連合のメンバーによると、モスクが位置する地区にある学校は全校が戦闘で損壊したり国内避難民の退避場所になっているという。