議会が大統領解任、野党指導者の元首相を釈放 ウクライナ
キエフ(CNN) ウクライナ議会は22日、ヤヌコビッチ大統領を事実上解任し、親欧米派の野党指導者で職権乱用罪で服役中のチモシェンコ元首相を釈放した。
刑務所病院を出たチモシェンコ氏は、首都キエフの独立広場で数千人の支持者らを前に、「恐ろしい独裁者ヤヌコビッチ氏」の時代は終わったと宣言した。
チモシェンコ氏は2004年の「オレンジ革命」の立役者で、07~10年に首相を務めたが、11年に職権乱用罪で禁錮7年の実刑判決を受けて投獄された。欧米諸国は、この裏にヤヌコビッチ政権の「政治的な動機」があると非難していた。
一方、ヤヌコビッチ大統領はロシア国境に近い親ロシア派の拠点、東部ハリコフでのテレビ・インタビューで「破壊行為と犯罪、クーデター」のためにキエフを追われたと主張。
「国外に出るつもりはなく、辞任もしない。私は合法的な大統領だ」と述べた。そのうえで「次の仕事は母国を分裂から守ること、流血を止めることだ。ただしその方法はまだ分からない」と語った。