ウクライナ情勢、先行きは依然不透明 国際社会も注視
キエフ(CNN) 親ロシアのヤヌコビッチ大統領が解任されたウクライナ情勢は、5月の大統領選に向けた暫定内閣が近く発足する予定となっているが、先行きは依然として不透明だ。国連や米国、ロシアもこうした動きを注意深く見守っている。
トゥルチノフ大統領代行は25日の議会で、挙国一致暫定内閣を27日に任命すると述べた。
この日の議会ではまた、国際刑事裁判所(ICC)にヤヌコビッチ氏らを人道犯罪で裁くよう求めることが決まった。ただしICCの報道担当者は、同国から何も連絡はないと話している。同担当者は、ウクライナがICC設立条約に参加していないうえ、一国家が特定の人物の訴追を決めることはできないとの問題点を指摘した。
この日の議会では、5月の大統領選と同時に地方選を実施することも決まった。大統領選にはボクシングの元世界チャンピオン、クリチコ氏が25日、正式に出馬を表明した。
新政権は、欧州寄りの西部とロシア寄りの東部の対立に加え、過激化する急進派や汚職の横行、ヤヌコビッチ政権を支持していたロシアへの対応など、多くの難問を抱えることになる。