タイ陸軍司令官、軍の介入を否定
バンコク(CNN) 昨年11月から続く反政府デモで政情不安に陥っているタイで、プラユット陸軍司令官がテレビに出演し、軍による介入の可能性を否定した。
プラユット司令官は「全面的な武力行使に踏み切っても、事態が正常化するという保証はない」と指摘。軍が鎮圧を主導した2010年のデモに比べて衝突が広い範囲に及び、政治対立も複雑になっていると述べた。そのうえで、「軍は自国民に対して武力を行使することを望んでいない」「現行の憲法で対応できるはずだ」と強調した。
反政府派はインラック首相の退陣と、首相の兄であるタクシン元首相の影響力排除を要求している。デモを主導するステープ元副首相は、親タクシン派の反独裁民主統一戦線(UDD)が政権を握り、タイを2つに分断しようとしていると主張。「われわれはタイの団結を守るために闘っているのだ」と訴えた。