インド潜水艦で煙発生し不明者、トラブル多発で参謀長辞任
ニューデリー(CNN) インド海軍は27日、同国西部ムンバイ沖で前日未明、潜水艦「シンドゥラトナ」内で刺激性がある煙が発生、乗組員2人が行方不明になったと報告した。
煙が出た原因などを調べている。乗組員の総数や、同潜水艦が通常型か原子力型かなどは伝えられていない。
同国海軍では昨年から艦隊に絡む事故などが頻出しており、国防省によると最高責任者のジョシ参謀長がシンドゥラトナでのトラブルを受け、道義的責任を担うため辞任を発表した。過去数カ月間に海軍艦船で発生した異常事例の件数は明らかにしていないが、深刻な数件は潜水艦に絡んでいることを認めた。
海軍の報道担当者によると、シンドゥラトナはロシア製。煙を吸い込んだ乗員7人が病院に搬送された。
インドでは昨年8月、同じくロシア製の潜水艦「シンドゥラクシャク」で爆発、火災が発生、18人が死亡する被害があった。インド海軍史上、平時での災害としては最悪の規模だった。
インドは老朽化が目立つ海軍兵力の近代化を進めているが、装備更新はロシアに大きく頼っている。
軍事専門家によると、インド海軍が現在保有する潜水艦の数は長大な沿岸部を踏まえれば任務遂行に足る水準とはほど遠い。最新型艦船の整備でも政治的な問題、官僚主義や肥大する経費増大で順調にはいっていない。