ロシア議会、クリミアの議会決議を強く支持
モスクワ(CNN) ウクライナからの分離とロシアへの編入を目指すクリミア自治共和国の代表団が7日、ロシア議会を訪問し、大喝采で迎えられた。
クリミア自治共和国議会は6日、ロシアへの編入案を全会一致で可決し、この決議の是非を問う住民投票を16日に実施すると発表。これに対し欧米は、資産凍結、査証(ビザ)の発給停止、渡航禁止などの制裁を発表するなど、強く反発した。
しかし、クリミア代表団が7日に訪れたロシア議会の反応は正反対だった。ロシアのワレンチナ・マトビエンコ上院議長は、クリミア代表団に対し、ロシアへの編入に向けクリミアの人々が下すいかなる決断も「支持し、歓迎する」と述べた。
また代表団は、続く下院でも大喝采で迎えられた。下院議長はクリミアが住民投票の実施を決めたことについて、「人権と人命を守るという意志に基づく」決定だと称賛した。
これに対しウクライナ暫定政権のヤツェニュク首相は、「ウクライナの足を引っ張ろうとするクリミアの分離主義者や他の裏切り者たちに警告する。あなた方の決定は違法かつ違憲であり、文明世界では、そんな住民投票の結果など誰も認めない」と述べ、クリミアでロシア軍が駐留する中で分離の話し合いが行われていることに強く反発した。
また欧州連合(EU)もロシアへの外交圧力を強めている。