ロシアは「聞く耳持たず」、仏大使が非難 ウクライナ情勢
クリミア半島ではロシア系勢力が実効支配を強めている。バフチサライにあるウクライナ軍基地は10日、覆面の集団に襲撃された。同基地の司令官が親ロシア派集団に一時拉致され、ロシア側に転向したとの情報も流れたが、司令官本人はCNNとの電話インタビューでこれを否定した。
緊張はクリミア半島にとどまらず、同様にロシア系住民の多いウクライナ東部にも広がっている。ロシア国境に近いルハーンシクでは10日、親ロシア派の活動家ら50~60人がテレビ局を襲撃し、放送内容の修正を迫った。
一方、ロシア側は、ウクライナの極右勢力がロシア系住民への暴力を繰り返し、東部を「無法状態」に追い込んだと主張する。ロシア外務省は10日の声明で、欧米諸国が極右勢力の暴力を黙認していると非難した。