ヨハネ・パウロ2世暗殺未遂の銃、出身地の博物館に展示
(CNN) 先々代のローマ法王だった故ヨハネ・パウロ2世の暗殺未遂に使われた銃が、出身地ポーランドの博物館に展示される。
ヨハネ・パウロ2世が幼少期を過ごしたポーランド・バドビツェの家は博物館になっており、同博物館が暗殺未遂に使われた銃「ブローニング 9mm」をイタリア司法省から借り受けることになった。
同館の館長は、「ヨハネ・パウロ2世の生涯に起きた出来事の歴史的な記憶のために重要だ」と解説する。
当時の法王だったヨハネ・パウロ2世は1981年5月13日、ローマのサンピエトロ広場でメフメト・アリ・アジャ元服役囚に銃撃され、腹部や腕に重傷を負った。
手術を受けて一命を取りとめたヨハネ・パウロ2世はその後、刑務所でアジャ元服役囚に面会し、許しを与えている。
アジャ元服役囚は終身刑を言い渡されて約20年服役した後、2000年の恩赦で釈放され、トルコに送還された。法王の命を狙った理由についてはっきりと語ることはなかった。
銃はバドビツェの博物館で4月9日から始まるヨハネ・パウロ2世の生涯展で展示される。ほかにもヨハネ・パウロ2世が2005年に死去する前に入院していたローマ市内の病院で使ったベッドや椅子、病室の壁に飾られていた肖像画なども展示予定。ベッドなどはこれまで9年間、病院の保管庫に収納されていた。
ヨハネ・パウロ2世は4月27日に、ヨハネ23世と共に聖人に列せられる。