捜索範囲さらに拡大、11カ国含む陸と海 マレーシア機不明
クアラルンプール(CNN) マレーシア航空の旅客機が行方不明になってから9日目の16日、捜索範囲はカザフスタンからインド洋に至る陸と海の広大なエリアに広がった。マレーシアや捜索に協力している24カ国は、どこから着手すればいいのかさえ分からないような状態だ。
同機のパイロットに対する捜査も進められ、機長の自宅の捜索や、自宅のフライトシミュレーターの捜索も行われた。しかし警察幹部は16日夜の時点で「まだ決定的なことは何もない」と話している。
8日に自動交信装置からの信号が途絶えた後も同機が7時間以上飛び続けていた可能性が浮上したことを受けて当局は、北はカザフスタンまで11カ国に及ぶ範囲に捜索対象を広げると表明した。
ただ、マレーシア航空のアフマド・ジャウハリ・ヤヒヤ最高経営責任者(CEO)は16日、同機はおよそ6時間分の燃料しか積んでおらず、飛行時間を延長できるだけの余分な燃料はなかったと指摘している。
捜索に協力しているパキスタンは同日、同国の民生用レーダーに同機は映らなかったと発表。インドの新聞も軍の話として、レーダーに映ることなく同国の上空を飛行するのは不可能だと伝えた。
同機に積まれた貨物の調査でも捜査員の目に留まるような危険物は見つからなかったという。マレーシア警察は、乗客の中にパイロットの訓練を受けたことのある人物がいなかったかどうかを調べている。
米当局者がCNNに語ったところでは、米情報当局は機長と副操縦士が関与したとの見方を強めているという。