G8からロシア除外、ソチサミット中止 クリミア併合に対抗
ハーグ(CNN) 米ホワイトハウスは24日、欧米の主要7カ国の首脳がロシアによるクリミア半島併合に対抗し、主要国8カ国(G8)へのロシアの参加を停止すると発表した。
ホワイトハウスは声明で「他国やその一部を強制力や武力によって獲得することは国際法で禁止されている」と述べ、ロシア編入を決めたクリミアの住民投票を「ウクライナ憲法違反」、ロシアのクリミア併合を「違法な試み」と改めて非難した。
キャメロン英首相の補佐官がCNNに語ったところによると、6月にロシア南部ソチで開催される予定だったG8サミット(主要国首脳会議)は中止が決まった。
これに先立ち、ロシアのラブロフ外相は記者会見で「G8は非公式の組織であり、会員証を発行しているわけでもない」と指摘。「経済、財政問題に関する決定はすべてG20で下される。G8の存在意義は欧米とロシアの対話の場という点にある」との認識を示した。
そのうえで、ロシアにとってG8からの追放は「大した問題ではない」と述べ、「G8がなければどうなるか、1~2年実験してみるのもいい」と語っていた。
主要国首脳会議は当初、米、英、カナダ、フランス、ドイツ、日本、イタリアの7カ国で構成する「G7」として発足し、1998年にロシアが加わってG8となった。これがG7に戻ることになる。