エジプト・カイロ大学付近で連続爆発、警官6人が死傷
カイロ(CNN) エジプトの首都カイロにあるカイロ大学付近で2日、爆発が起き、警察幹部1人が死亡、警官5人が負傷した。同国内務省が発表した。
爆発は計3回起きた。最初の2回は工学部の近くで連続して起き、3回目は少し間を置いて正門近くで起きたという。
内務省の声明によれば、爆発物のうち2つは樹木に仕掛けられていた。内務省関係者はCNNに対し、爆発物は「手製」だったとみられると語った。政府系紙アハラムによれば、爆発により建物の一部が崩壊したという。
犯行声明は出ていないが、これまでもイスラム主義武装勢力が同様の事件を起こしている。
エジプトでは昨年7月に軍によるクーデターが起き、ムスリム同胞団出身だった当時のムルシ大統領が失脚。それ以来、治安部隊を標的にした攻撃が相次いでいる。
カイロ大学周辺でも近ごろ、警察とムスリム同胞団支持者との衝突が続いていた。
エジプトでは5月26~27日に大統領選挙が予定されており、クーデターを主導したシーシ前国防相が出馬を表明している。
前国防相はクーデターを支持する層においては高い人気を誇り、混迷するエジプト情勢に終止符を打つ実力派と期待されている。だがイスラム主義を信奉する人々の間では「民選大統領を失脚させたクーデターの黒幕」との見方が強い。