故カダフィ大佐の息子、国営テレビで謝罪 リビア
リビア・トリポリ(CNN) リビア最高指導者だった故カダフィ大佐の息子サアディ・カダフィ容疑者が、囚人服姿で国民に謝罪する映像がリビア国営テレビで放送された。
映像ではサアディ容疑者が青い囚人服姿でカメラに向かい、「私がリビアで引き起こした混乱や騒乱について国民に謝罪する。私は犯してはならない過ちを犯した」と語った。
さらに「武器を持つすべての人々に対し、武器を捨てるよう呼びかける。武器は国家のみが持つべきものだ」と呼びかけ、リビア政府や議会に許しを乞うている。
サアディ容疑者はカダフィ大佐の7人の息子の1人で、2011年のカダフィ政権崩壊後、国境を越えてニジェールに逃走。今月に入って隣国ニジェールから身柄を引き渡され、リビアで勾留されている。
同容疑者に対する罪状などは発表されておらず、公判も始まっていない。しかし同国政府は、リビア南部で最近起きた事件にサアディ容疑者が関与していることを裏付ける証拠があるとしている。
サアディ容疑者の姿が放映された経緯は不明だが、国営テレビは、同氏が勾留中に暴行を受けたとの報道に反論するため、検察の許可を得て放送したと説明している。
この放送の前日、リビアのゼイダン前首相は英紙に対し、サアディ容疑者が勾留中に暴行を受けていると聞いたと語っていた。
これに対して同容疑者は、自分が骨折したといううわさは真実ではないと話し、両腕を動かして笑って見せた。
同容疑者に直接面会して処遇について確認することは誰もできていない。