プーチン大統領、ウクライナ親ロ派に住民投票の延期呼びかけ
ウクライナ東部マリウポリ(CNN) ロシアのプーチン大統領は7日、ウクライナ東部の親ロシア派に対し、独立の是非を問う住民投票の延期を求めると述べた。欧州安保協力機構(OSCE)議長国スイスのブルカルテール大統領とウクライナ情勢について意見交換した際の発言として、ロシア大統領府が明らかにした。
ウクライナ東部ドネツク州では、親ロシア派が11日にウクライナからの独立の是非を問う住民投票を計画している。
プーチン大統領はブルカルテール大統領との会談で、5月25日に予定されるウクライナ大統領選について「正しい方向への一歩」だと述べる一方で、「すべてのウクライナ国民が自分たちの権利がどのように保障されるのか理解しない限り、何の解決にもならない」と釘を刺したという。
プーチン大統領は、ウクライナ暫定政権と親ロシア派の直接対話が危機打開のカギになると述べた。
プーチン大統領はまた、「(ロシア軍部隊は)今はウクライナ国境にはおらず、通常の訓練を演習場で行っている」と発言。だが北大西洋条約機構(NATO)の関係者はロシア軍がウクライナ国境から離れたことを示す「いかなる兆候も」つかんでいないと述べた。アーネスト米大統領副報道官も7日、「ロシア軍のウクライナ国境からの意義ある明白な撤退が行われたことを示す証拠はない」と記者団に述べた。