拉致された女子生徒の映像公開 ナイジェリア
(CNN) ナイジェリアで女子生徒276人がイスラム過激派「ボコ・ハラム」に拉致された事件で、この生徒たちを映したとされる映像が12日に公開された。生徒たちの姿が公開されたのは、4月14日の事件発生以来初めて。
映像はフランスのAFP通信が配信した。映っているのは連れ去られたとされる生徒のうち約100人で、伝統的なイスラム女性の装束姿で地面に座り、おびえた様子でほとんど身動きしないままコーランの一節を読み、アラーをたたえる言葉を唱和していた。
これとは別に、ボコ・ハラムのアブバカル・シェカウ指導者を名乗る男が女子生徒を解放する条件として、拘束されたボコ・ハラムのメンバー釈放を要求する映像も公開された。
男はこの中で、少女たちはイスラム教に改宗したと話し、「我々の兄弟を解放するまで少女たちは手放さない」と要求。少女たちを売りとばして働かせる可能性もまだ残っているとした。
シェカウ指導者についてはナイジェリア当局が死亡したとみなす一方、まだ生きているとの見方もある。
AFPによれば、同国内相は人質交換の要求に応じる考えはないと強調した。
一方、同国の情報当局はその後、女子生徒の救出のためには交渉に応じる可能性もあると述べ、「少女たちを無事取り戻すため、あらゆる選択肢を検討する」と語った。
米当局者によると、米国の専門家もこの映像を詳しく調べ、救出の手がかりになる情報を探している。別の専門家は、少なくとも少女たちがまだ無事でいることが分かったのは朗報だと指摘した。