ブラヒミ特別代表が辞任表明 シリア停戦合意崩壊の危機
(CNN) シリア内戦の和平交渉を担当してきたブラヒミ国連・アラブ連盟合同特別代表が13日、辞任を表明した。同国では成立したばかりの停戦合意が崩壊の危機に陥っている。
国連の潘基文(パンギムン)事務総長は国連本部でブラヒミ氏とともに会見し、「非常に残念」ながら同氏の辞表を受理したと述べた。同氏は31日付で辞任する。
シリアでは今月初め、中部ホムスでアサド政権側と反体制派の停戦合意が成立。反体制派の部隊や家族ら約600人が同市北郊の町へ退去したが、政府軍が今週、この町を砲撃したとされる。
反体制派は政権側が停戦合意に違反したと非難。13日には報復として、北部アレッポの政権支持派地区2カ所を攻撃した。
国際NGOオックスファムのアンディ・ベーカー氏は「ブラヒミ氏の辞任は、シリアの流血を止めることができない国際社会の無力さを改めて示している。平和解決がかつてないほど遠のいたタイミングで特使が辞任する。これは偶然の一致ではないはずだ」と述べた。