国連総長、シリア大統領選に反対 「政治解決の道閉ざす」
(CNN) シリア政府が6月3日に実施すると発表した大統領選に、国連の潘基文(パンギムン)事務総長が反対の立場を示している。
潘事務総長の報道官は、シリアが危機に陥った現状のまま大統領選を実施すれば「政治的プロセスを崩壊させ、政治解決の道を閉ざすことになる」と主張。中立的な「移行政府」の樹立と自由、公正な選挙の実施を柱とした2012年のジュネーブ合意にも沿わないと批判した。
同国では過去43年間にわたり、アサド大統領の一族が政権を握ってきた。大統領は2000年に父から政権を受け継ぎ、07年に対立候補不在のまま再選されている。
激しい内戦は収まる気配がなく、反体制派組織の地域調整委員会(LCC)によると、21日には全土で子ども20人を含む計107人が死亡した。