福島第一原発の今、CNN特派員が訪問

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実際の汚染レベルを巡っては、さまざまな説がある。福島大学の研究チームは最近、事故で放出された放射性セシウム137の総量が東電の発表を大幅に上回っていたとする研究結果を明らかにした。セシウム137は体内に入るとがんの危険性を増大させる恐れがある。

研究チームは、事故後に大量のセシウム137が大気中に放出され、海に落下したとの見方を示す。東電は、総量を正確に把握するのは不可能だが、得られる限りの情報に基づいて推定値を出したとしている。

日本人の食生活に欠かせない魚の汚染も、大きな懸念材料だ。海水中の放射性物質は遠く離れたカナダでもわずかに検出されているものの、汚染の危険が日本近海から広く太平洋北部まで及ぶことはないと、研究者らは主張する。これまでに検出された放射性物質は、人体に影響を及ぼすほどの量ではないとされる。

だがひとたび原発の内部に足を踏み入れると、そこは非常に危険な状況だ。何重にもなった防護服と放射線を検知するガイガーカウンターを身に着け、靴もカバーで覆わなければならない。原発内には広島型原爆の何千倍もの放射性物質があるといわれている。

建屋の外には、津波の爪あとを残した金属片が積み上げられていた。ここには高さ約15メートルにも及ぶ海の壁が押し寄せたのだ。

4号機の建屋では、核燃料をプールから取り出す作業が続いていた。時間のかかる大変な作業だが、事故で大きく破損した1―3号機からの燃料取り出しは、さらに難航することが予想される。

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