エジプト大統領選、投票を1日延長 両候補は反発
(CNN) エジプト選管は27日、26日から同日にかけて行われた大統領選の投票を、28日まで延長すると発表した。投票率を上げるのが目的とみられるが、2人の候補者はいずれもこの決定を非難している。
国営中東通信(MENA)は、選管が登録地から離れた場所に住んでいる有権者に帰省の時間を与えるため、投票の1日延長を決めたと伝えた。
現時点で投票率についての発表はないが、国内メディアの報道によれば低調が懸念されている。CNN取材班が訪れたり通過したりしたカイロ近郊の投票所にも、順番待ちの列はなかった。
大統領選では昨年7月の軍事クーデターで排除されたムルシ前大統領の後任が選ばれる。クーデターを主導したシーシ前国防相と、左派のサバヒ氏の一騎打ちとなっている。
サバヒ陣営の幹部は選管の決定に対し、「妥当な理由もなく投票期間を延長することは不正投票につながる」と強く抗議。選管が聞き入れなければ、サバヒ氏は選挙戦からの撤退を検討すると警告した。
シーシ陣営も決定を非難しているが、両候補の声が果たして影響力を持つのかどうかは明らかでない。
メフレブ暫定首相は26日深夜、27日を国民の休日にすると宣言していた。これも投票率の向上を図る措置だったとみられる。