米国人、シリア反政府派に加わり自爆攻撃か
(CNN) 内戦下にあるシリアの反政府勢力「スーカー・アル・シャム」は29日までに、同国北西部イドリブ県アリハ市で起きたシリア軍検問所に対する自爆攻撃を米国人が行ったと主張した。この攻撃は、米政府がテロ組織として認定するアルカイダ系の「ヌスラ戦線」との共同作戦としている。
米国人とする人物の画像は動画投稿サイト「ユーチューブ」や他のソーシャルメディアに流れた。あごひげをたくわえ、ネコを抱いて笑っている姿などが伝えられた。この人物の実際の身元などは不明。
ユーチューブ上の画像には「ヌスラ戦線からの米国人殉教者」のタイトルが添えられ、名前は「アブ・フライラ・アルアムリキ」としている。この名は、イスラム教預言者ムハンマドの友人にゆかりがある。
米治安当局者はこの人物が米国とかかわりを持っている可能性があると指摘。関係があったとしても、米国籍の保持者なのか米国内の居住者なのかは不明。遺体などを回収しなければ身元の確定作業は出来ないと述べた。
シリア人活動家によると、自爆攻撃は25日に行われた。アリハ市は反政府勢力の主要な補給ルートになっているという。攻撃には爆発物を積んだ車両4台が使われた。ユーチューブの画像によると、米国人は最多の爆薬17トンを積んだ車両を起爆させたという。
米情報機関や治安機関の当局者はこれまで、米国人がヌスラ戦線などに加担してシリア内戦に参加することへの懸念を示してきた。米国に帰国後、治安上の脅威を及ぼしかねない事態を警戒してのことだった。