エジプト大統領選、投票始まる 死者の報告も
(CNN) エジプト大統領選は26、27日の2日間にわたって投票が行われている。初日の投票は比較的平穏に進んだものの、有力候補の陣営関係者1人が何者かに射殺された。
メフレブ暫定首相は「国民の希望に沿って」27日を休日にすると発表した。投票率を上げるのが目的とみられる。
大統領選では昨年7月の軍事クーデターで排除されたムルシ前大統領の後任が選ばれる。クーデターを主導したシーシ前国防相と、左派のサバヒ氏が立候補している。
内務省の報道官によると、カイロ西郊の村では26日、シーシ氏の選挙戦にかかわっている男性(35)がタクシーから降りようとしたところを何者かに頭部を撃たれ死亡した。
男性はムルシ政権打倒につながるデモを組織した市民団体「反乱」のメンバーだった。同団体は、ムルシ氏の支持母体だったイスラム組織「ムスリム同胞団」と対立関係にある。内務当局高官はこの事件について、大統領選とは無関係との見方を示した。
ムスリム同胞団は選挙に反発し、シーシ氏を「(軍事独裁体制を敷いた)ムバラク元大統領の再来」と批判している。
内務省報道官によれば、カイロ近郊ギザの学校に設けられた投票所では26日、爆弾が見つかって処理された。
国営中東通信(MENA)は、ムスリム同胞団のメンバー7人が選挙妨害の疑いで逮捕されたり、シーシ氏の事務所に火炎瓶が投げつけられたりしたと伝えている。一方、サバヒ陣営も同日、各地で支持者への投票妨害や警察、軍の介入がみられたと発表した。