英ケンジントン宮殿改装、王子夫妻も私財費やす
ロンドン(CNN) 英ウィリアム王子一家の公邸となったケンジントン宮殿が、国民の税金でまかなう450万ポンド(約7億7000万円)の公費に加え、王子夫妻の多額の私財を投じて改装された。
改装が行われたのは、17世紀に建設されたケンジントン宮殿の「アパートメント1a」と呼ばれる居住棟。部屋は20室以上あり、広大な庭が付いている。
同棟にはかつてエリザベス女王の妹の故マーガレット王女が住んでいて、ここ数年はオフィスとして使われ、今回ウィリアム王子とキャサリン妃、ジョージ王子の新居となった。
しかし建物全体からアスベストが検出されたため、屋根も含めて全面的な改修が必要になった。同時に歴史的建造物の規制も守る必要があった。
改装プロジェクトでは、基本部分の費用は公費で負担、それ以上の部分については王子夫妻の私財でまかなうというルールを設定。例えば公的行事に使われる調理場の改装は公費で行い、王子一家が使う小さめの台所には私財を使ったという。
業者は通常の競争入札で選定し、かかった費用についても専門の調査会社が「同じ規模の建設プロジェクトと同程度」と認定した。
それでも国民からは、ウィリアム王子一家はロンドン郊外の私邸の改装も行っているのに、なぜ国民が公邸の改装費用を負担しなければならないのかと疑問を投げかける声も出ている。