韓国船沈没、会社が「利益優先」 当局対応もずさん 中間報告
(CNN) 今年4月に起きた旅客船セウォル号の沈没事故について調べていた韓国の監査院は8日、中間報告を発表した。運航会社が安全より利益を優先したことや、当局の許認可がずさんだったことによる「人災」だったとの見方を示した。
事故では修学旅行の高校生ら290人以上が死亡し、11人が依然として行方不明となっている。積載量が規定の2倍にも上っていたうえ、荷物が正しく固定されていなかったことが、事故の原因になったとみられている。
報告書は、セウォル号が改造されていたにもかかわらず、韓国の船舶検査機関は改ざんされた文書に基づいて許可を出していたと指摘。同機関や海洋水産省、船舶関連団体の職員らの処分を勧告した。
また、事故発生後の海洋警察や安全行政省の初期対応にも不備があったと指摘している。
事故を巡っては、イ・ジュンソク船長ら4人が殺人罪で起訴されている。有罪となれば死刑を言い渡される可能性があるが、船長らは初公判で無罪を主張した。