北朝鮮の夏季キャンプ、世界の子ども300人が参加
(CNN) 世界各国の子どもたちが集まる北朝鮮の国際サマーキャンプが今年も南東部の元山で始まった。今年はロシア、中国、ベトナム、タンザニア、アイルランドから300人以上の子どもが参加している。
同キャンプは北朝鮮政府が多額の補助金を出して運営し、エアコンの効いた寝室やゲーム機など、北朝鮮の一般市民には手の届かない設備が整う。プライベートビーチやバレーボールのコート、ウオータースライダーなどの施設も利用できる。
キャンプは他国との関係を強化する目的で1960年代に始まり、今年は大がかりな刷新が行われた。朝鮮中央通信は、金正恩(キムジョンウン)第1書記が「キャンプの刷新を特別に指示した」と伝えている。
参加費は米ドル換算で270ドル(約2万8000円)。8日間の滞在で北朝鮮の子どもたちと交流する。当局は、米国も含めて世界中の子どもたちを歓迎する意向を表明したとされる。
同キャンプに参加したことのあるロシアの少女は昨年、北朝鮮ニュースサイトのNKNews.orgに、「水泳、ボート、朝の体操」のほか、北朝鮮の伝統的な踊りや政治指導者についての歌を学んだと話していた。
このほど公開されたキャンプの写真は、国連の報告書が2月に伝えた北朝鮮の姿とは対照的だ。同報告書は、「現代世界とはかけ離れた」悲惨な状況にあると伝えていた。