インドで進むスマートシティー構想
モディ首相の国政運営の手腕はまだ未知数だが、グジャラート州首相時代の実績が参考になるだろう。
グジャラート州発のスマートシティーとしては、グジャラート・インターナショナル・ファイナンステック・シティー(GIFT)の構想がある。同首相の旗艦プロジェクトという位置づけだ。中国・上海をモデルに作られるこの都市には高層ビルが林立し、太陽光発電パネルや全自動のゴミ収集、テキストメッセージによる交通情報の通知など、さまざまなテクノロジーが組み込まれる予定。
開発第1期は来年までに完了、全プロジェクトが完成するのは2020年になる。
同じグジャラート州でさらに遠大な計画となっているのが、ドレラSIRと呼ばれる巨大スマートシティーだ。製造業ハブとして構想されており、2040年の完成時には200万人が居住する見込みだという。
州当局によって公開されたドレラSIRの宣伝ビデオには輝かしい未来都市のイメージが並ぶが、足元は危うい。土地収用で生計の手段を奪われるとして、現地では激しい建設反対運動が展開されている。ドレラの未来は依然として不透明なままだ。