転換期迎えたジブリ 鈴木敏夫氏が今後を語る
(CNN) 日本のアニメーション映画を代表する制作会社、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーはこのほど、同社の「将来」を考え直す必要があると話した。宮崎駿監督の引退表明を受け、ジブリ・アニメは転換期を迎えているようだ。
青年が空飛ぶ竜になり、獣が巨大な神になり、魚が女の子に姿を変える――。数々の名作と同じように、今度はジブリという企業自体が変身することになるかもしれない。
鈴木氏は先週、国内テレビ局とのインタビューで、同社がアニメの「作り方」を変えることになるとの見通しを示した。
同氏はまた、昨年引退を表明した宮崎監督が再び製作に意欲を示していることを明かした。復帰作としては、ジブリ美術館で公開する短編アニメなどが考えられる。
このインタビューに先立ち、鈴木氏はジブリがアニメ制作を「小休止する」と発言。インターネット上などで「スタジオ解散か」と騒ぎになっていた。
同社はCNNの取材に対し、「今後については何も正式に決定していない」と説明した。
だが、約30年に及んだ宮崎体制が幕を閉じた今、ジブリの将来が揺らいでいることは確かだ。
コンピューターグラフィックス(CG)アニメが全盛を迎える時代の流れの中で、スタジオジブリは手描きへのこだわりを貫いてきた。「となりのトトロ」(1988年)から「風立ちぬ」(2013年)に至るまで、ジブリのアニメは丁寧に描き込まれた登場人物と背景、その自然な動きが特長となっている。