イスラエル、ガザ空爆を再開
ガザ市(CNN) イスラエル軍は8日、パレスチナ自治区ガザで少なくとも70カ所の武装組織の拠点に対し空爆を行ったことを明らかにした。パレスチナとイスラエルの双方が停戦延長に合意できず、ガザにおける72時間の停戦が終了した後、ガザから立て続けにロケット弾が撃ち込まれたことへの報復だとしている。
イスラエル国防軍(IDF)によると、8日朝に72時間の停戦が終了した後、ガザからイスラエルに向け少なくとも50発のロケット弾が撃ち込まれた。ロケット弾の大半は人の住んでいない地域に着弾したが、市民1人が負傷、兵士1人が軽傷を負ったという。
ガザからのロケット弾攻撃が再開されたのを受け、イスラエルのネタニヤフ首相とヤアロン国防相はIDFに武力による報復を指示。IDFは「ガザ全域のテロリストの拠点を攻撃した」としている。
ガザ市のメディアは、イスラエルの空爆はガザ全域で行われたと報じた。また、パレスチナ保健省の報道官によると、この空爆で10歳の少年が死亡したという。
しかしイスラエルは、先に攻撃を仕掛けたのはパレスチナ側だと主張。IDFによると、停戦の期限が切れる約3時間前に、ガザから2発のロケット弾が撃ち込まれ、イスラエル南部に着弾したという。幸い死傷者は出なかったが、IDFは短文投稿サイト「ツイッター」上で、「テロ集団が停戦を破った」と非難した。
ガザでは複数の武装組織が活動しており、2発のロケット弾を撃ち込んだのがどの組織かは明らかになっていない。
ハマスの報道官は、停戦終了前のイスラエルに対するロケット弾攻撃への関与を否定した上で、この疑惑は「状況の複雑化を狙ったイスラエル側の報道に基づくものだ」と主張した。