40秒に1人自殺、世界で年間80万人 WHO
年齢別に見ると、70歳以上の自殺率が最も高かったが、一部諸国では若年層が最多だった。世界規模で見た場合、15~29歳では自殺が2番目に多い死因となった。
WHOの関連サイトによると、日本の自殺者は2万9442人で、10万人当たりでは18.5人だった。
報告書は、自殺防止の努力を妨げる要因の1つは有名人が自殺し、メディアが大々的に取り上げることだとも指摘。最近では米の喜劇俳優ロビン・ウィリアムズさんが亡くなる事例があったが、メディアの集中報道で自殺の行為が美化され、伝染病のように広がる恐れがあると述べた。
また、自殺者が社会から排除されたようなグループで目立ち、思いとどまらせる努力が及ばない問題点にも言及した。
報告書によると、世界的に見て最も多い自殺の手段は農村部に顕著な農薬中毒の他、縊死(いし)や小火器など。農薬などの入手を規制した場合、自殺の発生件数が減少する事例もあったという。
また、自殺の発生率を下げるのに不可欠な手段は各国政府による国家的な行動計画だと強調。この種の計画を持っているのは現在、28カ国のみと紹介している。