ウクライナ東部で砲撃 停戦に暗雲か
キエフ(CNN) ウクライナ政府と親ロシア派武装勢力の停戦が成立した同国東部の一部で5日深夜から6日未明にかけ、散発的に激しい砲撃音が響いた。砲撃の主は不明だが、停戦の継続が危ぶまれている。
停戦は双方が5日に署名し、同日午後6時に発効した。しかしドネツク州南部のマウリポリでは同日深夜、つかの間の静寂を破って砲撃音や銃声が上がった。ガソリンスタンドが炎上し、負傷した市民が車で運ばれていった。
ロシアの国営タス通信は同日深夜、親ロシア派側の話として、ウクライナ軍がドネツク州で砲撃を続け、マウリポリ近郊にある親ロシア派の拠点が攻撃を受けていると伝えた。またロシア国営RIAノーボスチ通信は、同州の住民4人が砲撃で死亡したと報じた。
これに対して、ウクライナ国家安全保障会議(NSDC)の報道官は6日、首都キエフでの記者会見で「今までに比べ状況は沈静化したものの、親ロシア派による挑発行為が何回かみられた」と述べた。具体的にはドネツク、ルガンスク両州で10回に及ぶ砲撃などがあったとしている。
同報道官は一方で、親ロシア派側との捕虜交換がまもなく始まると言明した。ただし具体的な時期は示さなかった。