対イスラム国で国際会議 米軍はバグダッド近郊を空爆
英国は、ISISとの戦いで大きな役割を果たしているイラク北部のクルド人民兵やイラク政府を支援し、人道物資の提供を継続すると表明している。仏国防省は15日、イラク上空での偵察飛行を開始したと発表した。
クルド自治政府のバルザニ議長は15日、CNNとのインタビューで外国部隊の参加を歓迎すると語り、米国に空爆強化を求めた。さらに隣国イランも戦闘に参加すべきだと述べる一方、それは同国と米国が意見の違いを乗り越えない限り実現しないだろうとの見方を示した。
イランはISISへの対応で米国との協力を拒んでいる。同国の最高指導者ハメネイ師は15日、米国はISIS掃討を口実に中東地域の支配をたくらんでいると非難し、「米国からの協力要請を断った」と言明した。
ISISの問題に詳しいイラク人専門家のヒシャム・ハシミ氏は、オバマ大統領が米国の戦略について多くを語りすぎ、ISISに対抗措置を取る機会を与えているのではないかと懸念する。また米主導の連合を結成することにより、さらに多くのテロ組織をISISとの共闘態勢に駆り立てる恐れがあると指摘する。
同氏はさらに、イランはイラク国内のイスラム教シーア派民兵に大きな影響力を持っていると強調。そのイランを連合から外せば、シーア派民兵が軍事作戦を妨害する事態も考えられると警告している。