対イスラム国で国際会議 米軍はバグダッド近郊を空爆
(CNN) イスラム過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」からの脅威に対抗するための協力態勢を話し合う国際会議が15日、パリで開催され、軍事支援などの措置を取ることで合意した。米軍はこの日、イラクの首都バグダッド近郊でISISに対する空爆を実施した。
会議はオランド仏大統領とマスーム・イラク大統領が主催。米国のケリー国務長官をはじめ、世界20カ国以上とアラブ連盟、欧州連合(EU)、国連の代表者らが出席し、ISISは国際社会全体の脅威であるとの認識を確認した。
仏政府は会議後の声明で、参加者が「軍事支援を含め、必要な措置をすべて取る」ことで合意したと発表した。オランド大統領は「一刻を争う問題だ」と強調し、国際社会による迅速な行動を呼び掛けた。
一方、米軍幹部がCNNに語ったところによると、米軍は15日、イラク軍によるISIS掃討作戦を援護するため、バグダッドの南西方向でISISの拠点を空爆した。米軍が先月イラクでの空爆に踏み切ってから、バグダッドにこれほど近づいたのは初めてとされる。
オバマ米大統領は先週、テロの脅威に対抗するために国際的な連合を結成すると表明した。米国は40近い国が協力に同意したとしているが、具体的な国名のリストやそれぞれの役割は明らかでない。
ケリー長官は14日、米CBSテレビとのインタビューで「必要があれば米国とともに空爆を実施すると表明している国もある」と述べたものの、具体例には言及しなかった。また「地上軍の派遣を申し出た国もあるが、現時点でそれは考えてない」と述べた。