「預言者」の教会で建物崩落、死者44人 ナイジェリア
(CNN) ナイジェリアの最大都市ラゴスで12日午後、宗教施設の建物が崩壊し、救急当局によると少なくとも44人が死亡した。
緊急対策当局の報道官が14日、CNNに語ったところによると、崩落現場からは130人が救出された。現場ではまだ多くの信者らががれきの下敷きになっているとみられ、犠牲者の数はさらに増える恐れがあるという。
崩壊したのは、「預言者」を名乗るテレビ宣教師、TBジョシュア師の教会敷地内にある2階建ての宿泊施設。4~5階建てに増築する工事の最中だったという。
現場では信者らが救急隊の立ち入りを拒否して暴力を振るったため、救出活動が遅れた。信者らは撮影班のカメラを破壊するなど、報道陣の取材にも抵抗したという。
ジョシュア師は14日、国内紙とのインタビューで、建物の上空で低空飛行を繰り返していた航空機が崩壊に関与したのではないかと述べた。
緊急対策当局はこうした情報があることを認める一方、建物の基礎を強化せずに増築工事を始めたことが崩壊につながった可能性を指摘した。
ジョシュア師は病気を治したり未来を予知したりする能力があると主張する人物で、ナイジェリアをはじめ世界各地に多数の信者を持つ。教会での説教には毎週、数千人の信者が詰めかけ、その模様は独自のテレビ局を通して実況中継されていた。